難消化性デキストリンの効果は?医師が解説|デメリット・選び方も

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難消化性デキストリンとは何かを消化器内科医のハシビロコウが解説する記事のアイキャッチ画像

【この記事の前提】 本記事は、ヒトを対象にした研究(特にランダム化比較試験=RCT)で確認できた範囲の事実と、そこから考えられる解釈を分けて解説します。「飲めば必ず効く・病気が治る」と断定するものではありません。

目次

難消化性デキストリンとは?

難消化性デキストリンが水に溶ける水溶性食物繊維でトクホに使われることを示した図

「難消化性デキストリン」は、とうもろこしのデンプンなどから作られる水溶性食物繊維の一種です。味やにおいがほとんどなく水に溶けやすいため、特定保健用食品(トクホ)の関与成分として、飲料やお茶などに広く使われています。

実は、この成分にはヒトの研究で確認された働きがあります。消化器内科医の視点で、研究で裏づけられた効果と、料理が苦手でも続けられる使い方、そして気になるデメリットまで整理します。腸活全体の進め方は腸活の始め方|入門ガイドもご覧ください。

効果①:お通じ(便通)を助ける働き

難消化性デキストリンがお通じ(便の量・性状)を助けることを示した図

毎日排便の習慣がない健康な成人66人を対象にしたランダム化比較試験(二重盲検・プラセボ対照)では、難消化性デキストリンを21日間摂取したグループで、大腸の通過時間が短くなり、便の量が約56%増加、便の硬さ(性状)も改善したと報告されています。重い副作用は認められませんでした。〔出典:Abellán Ruiz MS, et al. Eur J Nutr. 2015〕

このことから、難消化性デキストリンは水溶性食物繊維として、便のかさを増やし、出やすくする方向に働くと考えられます。便秘ぎみの方の選択肢の一つになりえます(※体質・原因によります)。便秘でお悩みの方は便秘の悩みを解消!原因と対策もご覧ください。

効果②:食後の血糖値・中性脂肪への働き(トクホで使われる理由)

難消化性デキストリンが食後の血糖値・中性脂肪の上昇をおだやかにすることを示した図

難消化性デキストリンは、日本で「食後の血糖値や中性脂肪の上昇をおだやかにする」ことを表示できるトクホの関与成分として、数多くの製品で使われています。実際、整腸作用・食後血糖上昇抑制・食後中性脂肪上昇抑制・内臓脂肪低減という複数の保健用途でトクホの許可実績があると報告されています。〔出典:消費者庁 特定保健用食品制度/農畜産業振興機構(ALIC)〕

確かに「食事と一緒にとると、糖や脂肪の吸収をゆるやかにする」方向の働きが期待されますが、効果の程度には個人差があり、食事や生活習慣全体の中での補助的な位置づけと考えるのが現実的です。持病のある方は主治医にご相談ください。

料理いらずの使い方・入手方法

難消化性デキストリンは粉末タイプが多く、調理がほぼ不要です。

  • 飲み物に溶かすだけ:水・お茶・コーヒーなどに混ぜる(味やにおいがほとんどない)。
  • 食事のときに一緒に:食後血糖を意識するなら食事と合わせて。
  • 最初は少量から:後述の通りお腹が張ることがあるため、少なめにスタート。

粉末タイプやトクホ飲料は、ドラッグストアやスーパー、ネット通販などで手軽に入手できます。

難消化性デキストリンのデメリット・副作用は?飲みすぎると「お腹の張り」も

ハシビロコウ医師が難消化性デキストリンのデメリット(お腹の張り・おなら・少量から)を解説する図

メリットの多い成分ですが、デメリット(注意点)も知っておきましょう。

食物繊維などの「消化されない炭水化物」をまとめたレビューでは、摂りすぎるとお腹の張り・おなら・お腹がゴロゴロするなどの消化器症状が出ることがあり、成分ごとに無理なくとれる量の目安が異なると整理されています。〔出典:Mysonhimer AR & Holscher HD. Adv Nutr. 2022〕

そのため体にいいからと一度にたくさんとると、かえって不快な症状が出ることがあります。少量から始め、様子を見ながら量を調整するのが安心です。食物繊維全般の「摂りすぎ」の考え方は食物繊維は摂りすぎると逆効果?もご覧ください。お腹の調子が悪いときや持病がある方は、医療機関にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 難消化性デキストリンで太る?
A. 難消化性デキストリンは「難消化性」の名前のとおり、消化・吸収されにくい食物繊維です。とはいえ製品によって配合や形態はさまざまなので、心配な方はパッケージのエネルギー(カロリー)表示を確認し、適量を守って取り入れましょう。(※具体的な数値は製品表示をご確認ください。)

Q. サプリ(食物繊維)と食べ物、どっちがいい?
A. まずは食事からが基本で、補いきれない分の選択肢として活用するのがおすすめです。サプリとの違いはビオフェルミンは腸活サプリの代わりになる?も参考に。

Q. 飲み物の腸活なら他にもある?
A. はい。たとえば腸活にココアは効く?もあわせてどうぞ。

まとめ

難消化性デキストリンの記事のまとめ(お通じ・血糖と中性脂肪・飲みすぎ注意)を示した図
  • 難消化性デキストリンは、トクホでもおなじみの水溶性食物繊維
  • RCTでお通じ(通過時間・便量・便の性状)の改善が報告〔Abellán Ruiz 2015〕。
  • トクホでは整腸・食後血糖・中性脂肪・内臓脂肪に関する用途で許可実績がある〔消費者庁/ALIC〕。
  • 粉末を飲み物に溶かすだけで続けやすく、ドラッグストア等で入手可。
  • ただし飲みすぎはお腹の張り(デメリット)に注意。少量から。

参考文献

文献情報はPubMed(米国国立医学図書館)および公的機関の情報に基づきます。

  1. Abellán Ruiz MS, et al. Digestion-resistant maltodextrin effects on colonic transit time and stool weight: a randomized controlled clinical study. Eur J Nutr. 2016;55(8):2389-2397.(RCT)DOI
  2. Mysonhimer AR, Holscher HD. Gastrointestinal Effects and Tolerance of Nondigestible Carbohydrate Consumption. Adv Nutr. 2022;13(6):2237-2276.(総説)DOI
  3. 消費者庁「特定保健用食品(トクホ)」制度・許可情報
  4. 農畜産業振興機構(ALIC)「多糖類としての難消化デキストリンの特徴」https://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_001658.html(難消化性デキストリンがトクホで整腸・食後血糖上昇抑制・食後中性脂肪上昇抑制・内臓脂肪低減の許可実績を持つ旨)
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この記事を書いた人

消化器内科医(卒後20年)
市中病院で内視鏡・炎症性腸疾患・消化器がん化学療法を専門に診療
消化器病学会専門医/消化器内視鏡学会専門医/総合内科専門医

むずかしい医学を、やさしい言葉で

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