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背景と目的
潰瘍性大腸炎(UC)に対する導入療法として、経口JAK1選択的阻害薬であるupadacitinibの有効性と安全性を検討した。
方法
中等度から重度の活動性のUCで、副腎皮質ステロイド、免疫抑制剤、生物学的製剤の効果が不十分、反応消失、不耐性を示す成人250人を対象に、多施設共同二重盲検第2b相試験を実施した。
患者は、プラセボ投与群またはupadacitinib(7.5mg、15mg、30mg、45mg)の導入療法を1日1回、8週間にわたって受ける群に無作為に割り付けられた。
主要評価項目は、8週目にadapted Mayoスコアによる臨床的寛解を達成した参加者の割合とした。多重度調整は行わなかった。
結果
8週目に臨床的寛解に達した患者は、upadacitinib 7.5mg、15mg、30mg、45mg投与群でそれぞれ8.5%、14.3%、13.5%、19.6%で認められたのに対し、プラセボ投与群では認められなかった(プラセボと比較してそれぞれP = .052, P = .013, P = .011, P = .002 )。
8週目の内視鏡的改善(内視鏡サブスコア1以下と定義)は、upadacitinib 7.5mg、15mg、30mg、45mg投与群でそれぞれ14.9%、30.6%、26.9%、35.7%で認められたのに対し、プラセボ投与群は2.2%であった(プラセボと比較してそれぞれP = 0.033, P < .001, P < .001 and P < .001)。
upadacitinib 45 mg 1 日 1 回投与群では、帯状疱疹のイベントが 1 件、肺塞栓症および深部静脈血栓症の参加者 1 名(治療中止 26 日後に診断)が報告された。また、upadacitinib投与により、血清脂質値およびCPKの上昇が認められた。


結論
第2b相試験において、中等度から重度の活動性を有するUC患者に対する8週間のupadacitinib投与は、プラセボよりも寛解導入に有効であった。(ClinicalTrials.gov, Number: NCT02819635)。
感想
upadacitinib(リンヴォック)は数日前に日本でも中等症から重症のUCに保険適応が通ったばかりです。
JAK阻害薬と言えば、今年3月末にfilgotinib(ジセレカ)が中等症から重症のUCに適応が通ったばかりであり、tofacitinib(ゼルヤンツ)との使い分けが議論の最中ですが、この2剤のポジショニングが決まる前に3剤目のJAK阻害剤が登場しました。
治療の選択肢が増えることは良いことですが、JAK阻害剤はいずれも経口薬であり、TNF阻害剤の使い分けよりもさらに患者にその違いを説明するのが難しいと思われます。今後は実臨床ではどのように使い分けが進むのか興味深いです。
出典
Sandborn WJ, et al: Efficacy of Upadacitinib in a Randomized Trial of Patients With Active Ulcerative Colitis
Gastroenterology. 2020 Jun;158(8):2139-2149.e14. doi: 10.1053/j.gastro.2020.02.030. Epub 2020 Feb 22.
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